ワタナベ隊員の調査ファイル
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渡辺 裕介
渡辺 裕介
2011年3月16日  0:00
使命と、現実と。
「災害時はラジオだよね」

昔からよく言われていたフレーズで、ラジオマンには嬉しい言葉。
でも、こんなにも重い『使命感』を感じたのは、アナウンサー10年目にして初めてでした。

突然、停電になればもちろんテレビは見られない。
ラジオなら、電池式のものや携帯電話のアプリで放送を聴くことができて、新たな情報を得られる。

この4日半を振り返って、どれだけ被災者に有益なことができたろうか?
あまりにも早く、怒涛の時間が過ぎ、振り返る時間も無かった。

ラジオ局として、災害発生時に最も大切な使命はひとつ。
「正しい情報を速やかに伝える」

もちろん、ひとりでできることでは無いので、チームワークも大切になる。
みんなで、分担、協力して、多くの情報を集め、発信できた・・・と思う。
「地震発生」、「津波」、「計画停電」、「原発」、、、
伝えなければならない情報が矢継ぎ早に生まれる。
もちろん、県民に密着した「生活情報」も大切な情報。

ある程度落ち着いて、速やかに業務が進められたと思うけど、
3日目あたりから、『厳しい現実』が待っていた。
僕も含め、スタッフ全員に疲労の色が濃くなってくる。無理もない。みんな朝から晩まで頑張っている。
東北各県の放送局スタッフは、さらに過酷な状況で働いていることも重々承知しているが、どうしても身体も重くなり、集中力も落ちることがある。
在京の放送局ならば、何十人ものスタッフを動員できるのかもしれないが、地方局は数名で、ほぼフル回転になる。

「長期戦」、そして「体力」という予期せぬ『現実』が目の前にあった。

まだまだ全ての『使命』を果たせていないのだろうが、
月曜・火曜放送のB★BOXでリスナーの方々から
「ラジオ放送があって良かった」、「情報が役立った。助かったよ」などのメールをいただくことができて、本当に疲れがいやされる思いです。

家族を亡くした人もいる。大けがをした人もいる。家を失った人もいる。多くの財産を失った人もいる。
県域のラジオ放送局として、「栃木が元気を取り戻すための放送を届ける」。
これが僕たちの『次の使命』かな。


いまひとつまとまりの無い文章ですが、いまの気持ちを忘れないためにブログに書いておこうと思いました。

計画停電の対策をお忘れなく!

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