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生コマ


[栃木恋物語]

2016年3月11日

2016年3月 第2回


「同級生」 第2回

<前回までのあらすじ>
この物語の主人公、ヤヨイ・ハルカは、15年前に卒業した小学6年の
クラスメートからの同窓会の知らせを見て、ため息をついていた。

ハルカの親は転勤族で、宇都宮の小学校を卒業した後、千葉へ引っ越した。
あまり親しくなると、別れが辛いことを知っていたため
クラスメートとほどほどに付き合ってきたのだが、
そのやり方は、ウヅキ・ヨウコウには通用しなかった。
強引なヨウコウの誘いを、はじめは嫌がっていたが
いつしか打ち解け、仲間も増えた。
だからこそ、同じ中学に通えないフラストレーションも大きく
それが爆発してしまってからは、ハルカは孤立した。
そんな苦い思い出で終わるはずだったが、
中一の夏休み、千葉の家に、ヨウコウが突然訪ねてきた。
そこから、また二人の時計の針は動き始めたのであった。そして・・・


ハルカは、驚きすぎて言葉にならなかった。
すると、マイペースなヨウコウから、こう切り出した。
「久しぶり。いきなり押しかけて悪いんだけど、
喉が渇いて死にそうだよ。なんか、いっぱい飲ませてくれない?」

そうだ。このペースにこれまでも巻き込まれてしまっていたんだっけ…。
ハルカは、それを懐かしく思った。
とはいえ、元クラスメートとはいえ、男性を家に入れるのは抵抗がある。
玄関先でモジモジしていると、ハルカの気持ちを察したのか
ヨウコウから、別の提案をしてきた。
(ヨウコウ)「あ、そっか。俺、一応男だしな。じゃあ、近くのコンビニか
 ハンバーガーショップに連れて行ってくれよ」
その言葉を聞いて、ハルカはホッとした。
首を縦に振ってから、「ちょっと待ってて」といって
慌てて服を着替えて、財布を握りしめてハンバーガーショップへと向かった。

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