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全部鮮明に覚えています!
生まれて初めて教壇に立って言った言葉ですから…
小学校時代、目立たず、おとなしい少年だった僕が、中学一年生の春、学級委員に立候補しました!
理由は…
まぁいろいろありますが…一番は『ダメでダメで仕方ない自分を変えたい!』です。
ではその言葉の20分ほど前に時計を戻しましょう。。
担任の平野先生が『このクラスで学級委員に立候補する人いますか?』と言います。
おそらく先生は、一応生徒に投げかけただけ!
だって立候補なんて誰もしないはず…
4校の小学校から集まった思春期の少年少女が『立候補』とかなかなかしないですよね!
ところが、1人の何のとりえもなさそうな男子が(頭の中がわぁーっとなって)手を挙げたものだから、教室内は『静かな騒然』です。
そんな『手を挙げた僕』も失神に近い状態ですから、何が起こってるかわからないという体たらく。
(手を挙げたのは自分なのに…)
そんなシステムがダウンした状態の僕に先生はこう告げます。
『前に出て自己アピールをしてください』
は?
前に出て自己アピール?
出来ない出来ない!
なぜなら、小学校で国語の朗読すら緊張で出来なかった少年が、初対面50人の前で自己アピールなんて死んでしまいます(泣)
でも…
やらなきゃいけないんですよね…自分で手を挙げたから。
勇気を振り絞って進む教壇への道。
足の震えも止まらないまま振り返ってみると、教室をつつむ歓迎されていないような空気。
そんな空気の中、失神状態で出た言葉が…
冒頭の言葉です。
いや…多分上手に言ってないです、そう言ったつもりでモゴモゴしていただけかも知れません。
そんな少年に…
先生は、高いハードルをまた課します。
『じゃあ投票にうつります!』
は?投票?
立候補1人なのに投票?
実は、僕はその時は何にも疑問に思わなかったんです。
だって、システム知らないし、そんなもんかと思っちゃうし…
とにかく今度は投票が進みます。
僕は、自分で立候補しながら、自分の名前を恥ずかしくて投票用紙に書けなかった。
その一票が人生をも左右するかも知れないのに!
その後、開票はすぐ行われて…
結構いろんな人に票が入るモノで、『接戦』でした。
幸いなことに、僕が自分の名前を書かなかった投票用紙は人生を大きく揺るがすことはなく、2票差で僕が…なんとか学級委員に選ばれます。
これは後で理解することですが…
先生は僕に委員をやらせたくなかったのかも知れません。
中学一年生の学級委員なんて、もう最初から決まっているのかも知れません!
小学校からの内申書に適任者が印されているのかも知れません…
突然手を挙げた『意外な失神状態の少年』
先生はファイルを開いたはずです。
そこに記された『記録』
散々な内容。
全く適任者ではありませんから…
妨害工作とまでは言わなくとも、それに近いことを誰でもしたくなるはずです。
先生の名誉のためにあえて言いますと、僕の想像でしかありません。
しかし『失神状態のまま学級委員』になってしまった少年の物語は、そこからが本当の始まりでした。
だって学級会もまともに仕切れません!
それでも一生懸命『放課後に、中央委員会の人と一緒に帰って、なるべく話をする』ことに挑戦しました。
そう…12クラスから選ばれるべくして選ばれた、他23名の『委員達』。
僕以外はすべて輝いて見えました。
僕だけが、自ら立候補して無理やりなった学級委員。
ある日こんな会話を耳にします。
「この前の中間テストで20番になって母親におこられた~!」
え?20番?
すごいじゃん!!
僕ときたら…
はっきり言います男子240人中181番…
厳しい順位です。
ここでもうひとつエピソード…
中央委員会で、各クラスに伝達事項が配られます。
「爪衛生週間」
僕はクラスに帰って、学級会の時間に「爪衛生週間です!深爪に注意しながら清潔に保ってください」と伝えまし
た…
クラスの男の子から意地悪な質問が飛びます。
「すみませ~ん!深爪って何ミリくらいですか~?」
僕は、何も言えず下を向いてしまいました…
すると「元々は学級委員に選ばれるはずだった、目立つ生徒」である男子が、僕の居る教卓に近づきこう言います
。
「ちゃんと仕切れないなら座っててもらっていいっすか?」
僕はうなだれながら教卓の隣にポツンと座り、恥ずかしさと情けなさでいっぱいになりながら耐えることしか、そ
の場をやり過ごす手段を知らない子供だったのです。
きっとクラスメートは、こんな僕が学級委員なのが恥ずかしかったのだろうな…
少しも尊敬出来るところが無いヤツだし。
このままではいけない…「変わりたかったのは自分じゃん!」
今までとなんにも変わらない自分。
悩みに悩みぬいて必死に出した答えがこれです…
「勉強してみよう」
一生に一度だけやってみよう!
夏休みあけの成績に勝負をかけてみよう!
そして、一生懸命やってみて、ベストを尽くしてそれでもダメだったらもう勉強自体をあきらめよう!
そう決めたのです。
始まりました『猛勉強』
中学一年生の夏休み…
部活とご飯と寝ることとか以外は猛勉強!
睡眠も4時間くらいでした。
部活に通う道も、ずっと勉強していたように記憶しています。
おかげで母親が学校に相談に行きました…
『息子が勉強してるんですが、どうしたらいいでしょうか』
だって…(笑)
もう本当にこれ以上出来ないって言うほど、勉強をしました。
後にも先にもあれほど勉強したのはこの時だけだと思います。
そして迎えた夏休みあけの試験の結果はなんと!!
『7位』
174人抜き!!
個人情報保護法など関係無かった時代に、廊下に張り出された100位までの順位表…
ずっと観てました…
今みたいに携帯写真も撮れないから、記憶に焼き付けようと思って佇んでいたのを覚えています。
教室に戻り机に座っていると、男子3人くらいで僕に疑いを向けて来ます。
それはそうですよね!成績が異常なくらい上がりすぎましたから!
「おまえさぁ、隣のヤツカンニングしたんじゃね~の?」
夏休み前ならきっとうなだれてしまうところでしょう…
しかし僕は言い返すことが出来ました。
「隣のヤツ見たら50番くらいになっちゃうけど?」
誰も同じ質問を僕にしなくなりました。
そしてもうひとつ「爪衛生週間」
「深爪って何センチくらいですか~?」
ベストを尽くせることを知った僕は、こう答えました。
「そういうの自分で判断してもらっていいですか?」
相手は、面白くはなさそうでしたけど、少しはわかってくれたみたいな表情で引き下がってくれました。
なぜそんな強気な発言が出来たか…
それは、自分に少しだけ自信が生れたからです!
「やれば俺にだって出来る!」
今まではやらなかっただけ…
きっとなんでもそうです!
「苦手」って、自分でそう決めているだけ!
今まで本気でやらなかっただけ!
本当は、誰だって「やれば出来る!」
僕はそう信じています。
あんなにおとなしかった僕がラジオパーソナリティをしているんですよ!
あなたに出来ないはずがないじゃないですか!