3日（金）に国立科学スポーツセンターで行われた萩野公介選手の記者会見についての詳細をこちらでお伝えします。

萩野選手は、合宿中に自転車で転倒し、右ひじのとう骨という所の頭の部分を骨折し、世界選手権の出場ができなくなりました。

怪我をした経緯について。萩野選手はじめ選手のみなさんはフランスカネでの合宿中、宿舎と練習場のプールを自転車で移動をしていました。萩野選手は、プールに向かう際に、車道から歩道に乗り上げようとして、スリップして転倒、手をついたのですが、その衝撃でひじの骨が折れてしまいました。

以下、チームドクターの金岡恒治さんのご説明です。

ひじにある骨、とう骨と言いますが、とう骨の一番ひじに近い所、そこの部分を手をつくことによって骨が突き上げられて、お皿のような骨が割れるような形で折れてしまいました。

幸い、そんなに大きな「ずれ」はないので、このままギプスを巻いて、骨が固まってくるのを待てば、元通りに治るのではないかと思います。何分骨折ですし、関節の中の骨折ですので、１か月後の世界選手権後のレースに出場するのは困難だと判断しました。ひじの動きが正常化するまでは２ヶ月くらいかかると思います。

１ヶ月で試合に出るというのは難しいですけども、今後何らかの機能不全、動かしづらさが残るほどの酷い折れ方ではありません。

続いて、萩野選手のコメントです。

このたびは日本で応援して下さっているたくさんの皆様に非常に申し訳ないという気持ちでいっぱいです。もっともっと注意深く行動していればこういうことにならかなったと思いますし、自分の甘さが招いたことだと反省しております。

自分としては調子も上がってきていただけに非常に残念です。リレー種目でも代表権もあったのでチームのみんなにも迷惑をかけたと思って申し訳ない気持ちでいっぱいです。

今、自分ができることと言えば、ケガを直して、来年のオリンピックで金メダルを取るという強い気持ちを持って、活躍できるように頑張りたいと思います。

非常にくやしいですし、みんなと一緒に世界の舞台で、カザンで一緒に戦いたかったという思いがあるので、こうなったからには来年のオリンピックに向けてやっていかなければならないことがたくさんあると思うので、自分にできることをやっていきたいと思います。

平井先生とは、この泳げない時期、いろんな人に支えてもらっているということを再認識したりとか、泳げない時の悔しさをわかったりするいい機会なので、人間として、でかくなれとおしゃってもらいました。


以上が記者会見でのお話です。

突然のことでしたが、みなさん、萩野選手宛のメールをありがとうございました。来週以降も放送は続きますので、どうぞこれからもメッセージやご質問などどしどしお送りください。お待ちしております。

3日目は、200ｍ個人メドレーに出場。風邪を押しての出場の中、結果は2分0秒04で3位に入りました。疲れがたまっているのでインタビューは短めにと指示が記者に出るほどでしたが、そのインタビューの中で、体調管理をしっかりするのはレース以前の問題でと体調管理についてあげ、自分にできることを一つ一つやっていきたいと話していました。

大会の最後に行われた壮行会では笑顔が見られて良かったなと思いました。体調ももちろん、どのような心境であったのか推し量ることはできませんが、また大会について振り返ってもらう機会があればと思います。

大会のトピックスとしては、池江璃花子選手が200ｍ自由形と50ｍバタフライで中学新記録。早稲田大学1年生の渡部一平選手が200ｍ平泳ぎでワールドジュニア新記録。そして、日本新記録は２つ樹立されました。一つは、鈴木聡美選手が50ｍ平泳ぎで、タイムは30秒97。また2009年以来の記録更新となったのは、日本代表の中村克選手の100ｍ自由形で、タイムは48秒41でした。

2日目は400ｍ個人メドレーに出場。体調が良くない中、レースに臨み、4分14秒22で2位という結果を収めています。1位は4分10秒04で瀬戸大也選手。レース後に萩野選手は、どんな結果も真摯に受け止めて、それを糧に世界選手権につなげたいと話していました。

その他、清水咲子選手が400ｍ個人メドレーを4分36秒63で優勝しています。世界選手権に向けて清水選手は、支えてくれたみなさんのためにメダルをとって日本新記録を更新して帰ってきたいと抱負を述べていました。世界選手権での清水選手の力泳に期待しましょう♪