[今週のトピックス]2020年6月17日
6月 バリアフリーはビジネスの卵 |
2020年6月10日
6月 車いすあるある今週の車いすあるあるは、【新幹線の車いす席】についてです。
前にもこのテーマについては番組内でお話したことがありますが、先月、車いすユーザーにとって朗報が届いたんです。 なんとなんと!やっと!JR全社で、新幹線の車いす席がネット予約可能なったんです! 指定席のネット予約って当たり前なんじゃないの?と思ったそこのあなた!甘い!何が甘いかよく分かりませんが・・・。 今までは、みどりの窓口か電話で予約。この方法で手続すると、予約からチケット受け取りまでに、担当者にもよりますが、最低でも30分以上かかってました。ちなみに僕は最長で1時間半待たされたことがあって・・・もう目的地着いちゃいますよね。あと、この手続きは2日前までに完了させないと駄目だったんです。だから、急な出張の場合は、自由席の車いす席が空いていることを祈るしかない。まだ自分一人での移動だったらいいんですけど、一緒に移動する人がいる場合、僕はデッキ、他の人は空いている席に座って、結局離れ離れになってしまうという、車いすロンリー問題が発生しがちです。だから不便だなーと思って、僕は目的地までの距離が300km位なら車で移動しちゃってます。でも本当は、新幹線で席に着きながら、ゆっくりとビールでも・・・あっ、間違った!コーヒーでも飲んで、仕事をしながら、目的地まで行きたいんです。 このネット予約が可能になったことで、大幅に時間が短縮できると思います。これからは少しずつ新幹線移動も増える・・・かな。というのも、このネット予約、当日対応がまだできてないんです。今後に期待しましょう。あとは、そもそもの話ですが、車いす席は1つの列車につき、2,3席しかないんです。1,000席以上もあるのに2,3席です。余程運が良くないと座れないですよね。例えば、座席をワンタッチでスライドしたり、収納できるようにして、レイアウトをその場の状況に合わせて変更させることができれば解決すると思います。そうなれば、どこの席でも皆さんと同じように、好きな席を予約できます。ただ、かなりお金かかっちゃいそうですけど。 コロナの影響で、オリンピックもパラリンピックも来年に延期したので、ぜひ頑張って整備してほしいですね。 移動をもっと自由に! |
2020年6月1日
6月 訓平的ポジティブ思考先週、日本全国で緊急事態宣言が解除されましたが、皆さん、この1ヶ月半の間、どのように過ごされていましたか?テレワークが進んで、働き方が変わって良かった。おうち時間が増えて、家族との絆が深まった。というポジティブな話を聞くこともありますが、コロナの影響による悲しいニュースも、毎日のように、色んなメディアで報じられていましたね。
長く地元の人に愛された食堂が、廃業に追い込まれたり、様々な企業が倒産の危機に、それによって、解雇されてしまう人が増えたり・・・。そんな中、国内外問わず、様々なアーティストたちが、自宅でのパフォーマンス映像を撮影して、それをSNSで動画投稿するという流れがありました。お気に入りのアーティストがUPしてくれてると嬉しくなりますよね。 僕のオススメは、ジャスティン・ビーバー始め、超豪華アーティストがコラボした、 ビル・ウィザースLean on Meのカヴァー。 これは、カナダ赤十字社に、救済活動の寄付金を募るために立ち上げられたプロジェクトで、27人のアーティストが参加してるんです。音源の他に、ミュージックビデオもあって、参加アーティストがそれぞれ撮影した映像を繋ぎ合わせたものになってるんです。このLean on Me、1972年にビル・ウィザースがリリースして、グラミー賞で最優秀R&Bソング賞を受賞、今までに何度も、色んなアーティストにカヴァーされています。今、世界中の人が、コロナウイルスという同じ敵と戦っている中で、『一人じゃないよ!』、『頼っておいで!』、『助けて欲しいときは僕を呼んでくれよ!』って言う歌詞が、心を落ち着かせてくれるし、元気と勇気が沸いてきます。 人は、本当に辛いとき、声を出せない場合があるかもしれません。でもそんな時に、そっと寄り添って、声をかけられる人でありたいし、頼られる人になりたいです。その逆もそうです。自分が苦しいとき、弱ったとき、深く落ち込んだときに、自分で声を出し、信頼できる誰かに助けを求めることができる、頼ることができる人間でもありたいと思います。誰だって本当に頼れる人を必要としているんです。頼ることは恥ずかしいことじゃなくて、大切な自分を守ることができる強い人だと、僕は思います。 Lean on Meすっごいイイ曲です。是非聴いてみて下さい。 |
僕が経営する、NPO法人アクセシブル・ラボでは、様々な企業からご依頼を頂き、商品やサービスの開発に関するコンサルティングをしています。その時、もちろん車いす目線は入れるんですけど、より多くの方が使えるようにする為に、視覚障害や聴覚障害の人からもヒアリングしています。普段の生活で感じる不便なことはあるか、それを自分なりにどう解決しているか、そして、今はできないけど、できたら嬉しいこと等を、雑談形式で聞きこみます。そうすると、僕のような下肢障害、車いすユーザーでは感じることのない、新たな気づきが沢山得られるんです。先日もある視覚障害の方から言われて、『なるほど!』と思うことがありました。そして、それができるようになることって、視覚障害者だけでなく、だれにとっても便利だよね!っていうものだったんです。
僕は、この類のコンサルティングをする時に、障害当事者を『リードユーザー』と位置付けて、どんどんチームに巻き込んでいきます。ここでいうリードユーザーとは何か?僕たちは、残念ながら不老不死ではないので、必ず年を取っていきます。高齢になってくると、耳が聞こえにくくなったり、目が見えにくくなったり、自分の足で歩くことができなくなったり・・・。障害当事者は、こうしたことを皆さんより『先に経験』していて、独自の解決方法を持っているんです。将来の水先案内人みたいな感じですかね。だからリードユーザーの意見を反映した、商品やサービスの開発は、これから益々進んでいく超高齢化の社会の中で、必ず役に立つと思います。
あと、『障害者でも使える』みたいな発想は絶対にしません。この考え方をすると、全部が全部そうではないんですけど、だいたいデザイン性がなくて、ダサいものになることが多いんです。例えば、機能は良いけどダサいアイテムって、使いたくなりますか?僕だったら嫌ですね。だれもが使いたくなるような、そして、持っていることを誰かに伝えたくなるような、アイテムの方がイイです。
今まさに、開発中に製品とサービスがあるので、公式に情報をリリースできる日が来たら、この番組でもご紹介させていただきますので、楽しみに待っていてください!