[MY TOWN なかがわ(2014年3月放送終了)]2012年5月10日
#32 【那珂川の達人シリーズ】漆の達人 秋田 稔さん日本一の漆生産地といえば 岩手県浄法寺町。
で す が 那珂川町を含む 八溝地域も日本に誇る 漆の生産地です。 その質は浄法寺のものよりも 勝るとも劣らない、日本一のものだと云われています。 秋田 稔さんは、 漆の生産者として日本で一番古い家柄の4代目。 漆を掻いて、53年にもなります。 平成元年頃から栃木や茨城のおよそ50軒の農家に頼み
休耕田に漆を植えてもらっています。 そのため漆を掻く木を自前で調達できるため 年に700本 掻くことができるそうです。 その量は100㎏にもおよび、個人で採る漆の量としては日本一です! (漆の木1本からは、コップ1杯分の漆しか取れないそうです) そんな秋田さんの漆は 久能山 東照宮 や 身延山 久遠寺、 鶴岡八幡宮などにも使われおり、 さらに およそ1300年の歴史のある神宮式年遷宮(伊勢神宮)に 漆を献上されたこともあることから 2011年には日本漆工協会から優秀漆工技術者に選ばれました。 秋田さんは 5月~10月のシーズン中、休みなく漆の木を掻きます。
雨の日は掻き傷からバイ菌が入り、木が腐ってしまうため 漆を掻くことができないそうですが、 雨の日は、下草を刈ったりと足場を整えるなど 本当に休む暇がありません。 『 漆一滴 血の一滴 』 そんな秋田さんの言葉が印象的でした。 漆が流す樹液は、人間でいう血と一緒です。
一度 傷を付け、その傷を治そうとする漆の木からは たくさんの漆を採ることができます。 そうやって半年間 漆の木は傷をつけられながら 私たちに漆を恵んでくれるのです。 秋田さんは、漆を分けてもらえることに感謝をし 漆の木を本当に大切に思っています。 一滴たりとも無駄にはしません。 そんな秋田さんの思いが この言葉には凝縮されているような気がします。 今年もまた、秋田さんの暑い夏が始まります。 |
那珂川町健武に住む秋田 稔さんは県内唯一の漆採取職人です。
昨年には、日本漆工協会の優秀漆工技術者にも
選ばれています。
今回は、そんな秋田さんのインタビューをお届けしました。
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