[今週のトピックス]2020年1月6日
1月「バリアフリーはビジネスの卵」 |
2020年1月6日
1月「車いすあるある」今回の【車いすあるある】は、
昨年11月末に完成し、12月21日にお披露目された、 新国立競技場についてです。 オリンピックまでは、6ヶ月。そしてパラリンピックまでは、あと7ヶ月となりました。 このスタジアム完成には、当初から本当に色んなことがありすぎましたよね。 国際デザインコンペでザハの設計案が選定されたにもかかわらず、総工費を試算してみたら、とんでもない金額になっちゃって、白紙に。 再度公募となったことから、工期が延びてしまって、 世界中を熱狂させたラグビーW杯に間に合わなかった。 最終的には、建築家の隈研吾さんをはじめとするジョイントベンチャーの整備計画が採用され、『杜のスタジアム』というコンセプトのもと、3年の工期を経て完成となりました。 実は僕、1年半前に隈先生の事務所に行って、バリアフリーについてディスカッションしたことがあります。いつか隈先生と一緒に仕事ができる日がきたら嬉しいですね。 オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる、この国立競技場を車いす目線でみると、座席数約60,000席のうち、車いす席が500席も設けられたことが、とっても素晴らしいことだと思います。今まで、日本国内でこれだけ多くの車いす席があるスタジアムはなかったんです。あの東京ドームでも12席しかありません。アクセシビリティの国際基準では、オリンピックの時には総座席の0.75%以上、そしてパラリンピックの時には1%以上の車いす席を設けるように指示されています。また、この座席に対しては整備する数だけじゃなくて、前の座席の人が立ち上がっても、その座席から競技がしっかりと見えるように、視界を確保することも書かれているんです。 車いす席の在り方、作り方をしっかりと考慮して完成したスタジアムですから、期待が高まりますよね。その他、アクセシブルトイレといわれる、様々な利用者を想定した5つのタイプのトイレが作られたのも素晴らしいですね。車いすユーザーをメインに考えたものから、オストメイト付のもの、介助ベッド付、そしてLGBTに対応するトイレも整備されています。 もうオリンピック・パラリンピック行く気満々です!ただ観戦チケットがまだ当たってないので、どうにかして手に入れたいです! |
2020年1月6日
ちょうど1年この番組が始まって、今日で、ちょうど1年が経ちました。
なんか、あっという間でしたね。回を重ねるごとに、 うちの会社にお越しになるお客様や、同業者、そして近所の方から、「ラジオ聴いてますよ!」とか「この前の話良かったね!」と言われることが増えてきました。 聴いて下さっている皆さん、改めて感謝申し上げます。ありがとうございます! さて、2020年の抱負みたいなことを語ってみようかと思います。 みなさん、書き初めってしてますか?僕は毎年、漢字一字を書にしています。 今年は【水】と書きました。なぜ水にしたかというと・・・「水滴石を穿つ」という精神でこの一年、仕事に励みたい!という思いからです。 このことわざは、『わずかな水滴でも、絶えず落ち続けると、固い石にも穴をあける。』小さなことでも継続することで、大きな結果を得られる、という教えです。 今まで、会社やNPOで取り組んできた、一つ一つの仕事を丁寧に仕上げていく。そして、それを継続していくことによって、更に信頼を得て、 また新たな仕事に繋げていきたいと思っています。 もう一つ、水に関することわざから。「流水は腐らず」水溜りの水や流れが無いよどんでいる場所の水は腐りやすいけど、流れている水は常に新鮮で腐らない。 日々、学ぶことを意識して、少しでもいいから目標や夢に向かって努力し続けること。 悩みごとや、イヤなことがあっても、それを上手く水に流したり、時には流れる水に身を任せてみたり。停滞するのではなく、常にアクティブな状態でいようという気持ちが、結果的に良い方向へとコトを進めてくれると思っています。 そして、人と会うときなんかは、特に大切だと思いますけど、自分を常に鮮度の良い状態、フレッシュな状態で人と会ったり、一緒に仕事をした時に、『訓平くんと会うと、なんか元気がでるねー。』とか、『楽しくなるね!』と言ってもらえると嬉しいですよね。 また、水は流れを創って大きなうねりを生むこともできます。 僕は、自分が思い描く理想の会社やNPOを、どう創るかをイメージして、確実にその行き先にたどり着けるような仕組みを考えるようにしています。そして、その創った流れを、将来、大きなうねりにできるように、努力していきたいと思います。 |
入院していた当時、リハビリの時間以外は、新しいビジネスモデルを考えることだけに時間を使っていました。
というのも、不動産業は、現地現物が基本!なので、場所によっては車いすで行けなくて、せっかくご相談頂いたお仕事を、受けることができないかもしれない。という危機感があったからです。うちの会社で何をやるべきか、車いすユーザーになった僕だからこそ、できる仕事は何か。そして社会の役に立つ仕事とは?と思って、僕と同じように入院している患者に、障害を負ったことで、不便に感じることや不安に思っていることを聞いてまわったんです。
そうすると、みんなに共通していたのは、住む場所や、外出すること、そしてこの先の仕事をどうすればいいんだ!っていうことについて、大きな不安と不便さを感じていたんです。この『不』を取り除く仕事をしていきたいと思って、多くのビジネスモデルを考えていました。この考えている時間・・・、実はとっても楽しかったんです。
退院してからは、入院中に立てたプランを、一つ一つ、仕事にどう繋げていけるかを、実際に色んな企業にプレゼンしに行きました。
特にハード面、ソフト面のバリアフリーに関する仕事は、ありがたいことに、良い評価を頂いて、継続したお仕事に繋がったり、別の企業さんを紹介して頂いたり。この領域の仕事の面白さと、奥深さを感じると同時に、隠れたニーズがあるなと思いました。今では、バリアフリーに関するコンサルティングは、ニーズを持つ企業さんの方からお問合せを頂いて、一緒にお仕事をするということが増えてきています。
また、先日、一般社団法人東京建築士会さんで、建築のプロの方々を前に、講演をさせて頂いたんですけど、ご参加頂いた方から、今後に繋がるな~!というような、
かなり具体的な相談を頂きました。こうしたお仕事って、僕が障害者デビューしたからこそ、できるようになったもので、健常者のままだったら、無かったわけですよね。
障害を弱さと捉えることなく、強さと捉えることで、自分の道を切り拓くことができました。