[齋藤さんの栃木市ラブ]2013年9月30日
栃木市出身の文豪・山本有三ゆかりの地を行く♫![]() 有三先生は、明治20年に生まれ、その後栃木市⇔東京を行き来し、東京にお住まいになったそうです。
現在も栃木市内には、有三が幼い頃に遊んだ巴波川や錦着山(きんちゃくさん)があったり、『路傍の石』に出てくるスポットや、作品の文学碑など、ゆかりの地がいろいろあるんですよ! こちらは、山本有三記念館にある写真です。『路傍の石』が映画化された際、吾一少年の役を演じた男の子と小鳥を見て、笑顔です。笑顔の写真はなかなか珍しいのだそうです。 ![]() 代表作『路傍の石』…主人公の吾一少年は勉強が良くできたのですが、家庭環境に恵まれませんでした。中学校に行きたくても行けず、奉公に出されてしまいます。そこで待ち受けていたのは、つらいこといじめのようなもの。でもそこで吾一少年はめげず、「負けじ魂」をもって、乗り越え、解決していく成長物語です。
『路傍の石』の中には、吾一少年が意地を張って鉄橋にぶら下がって見せる場面があります。 ・・・その後、気を失い、目覚めるシーンから物語が展開するのですが、そこで吾一の先生が吾一をさとし、かける言葉=有名な一句があります。 それは「たったひとりしかない自分を たった一度しかしかない一生をほんとうに生かさなかったら 人間 生まれてきたかいがないじゃないか」という言葉です。 みなさんはこの一文を見て、何を思いますか。 私は! ・・・もういろいろ感じてまとまらないのですが…。今『路傍の石』をもう一度読んでいるので、改めて感じとってみたいです(*^_^*) こちらは、有三先生愛用の机を前に撮りました↓ ![]() そして栃木市内に、この鉄橋を再現している場所があるのです!
「吾一の鉄橋」に移動し、どんなものか見てきましたよ。 あらら?こちらは鉄橋?!じゃなくて「駅」?? そうなんです、こちらは旧栃木駅の駅舎です。 レトロな赤い屋根に時計がかかっていて、かわいらしい駅舎。 新しい駅舎ができる時、古い物を大切に残そうと考える皆さんが、こちらに移設し、なんと、鉄橋の一部も併設させたというスポットなんですよ!! ![]() その鉄橋の前で写真を撮りました。(下の写真)
雨で少し見えにくくなっていますが…6~7メートルほどある高さに、下には小川が流れています。太い枕木を見ると、「いったいどうしてこんなところにぶら下がろうと思うのだろう」と感じざるを得ません。吾一少年も決して乗り気ではなかったと思いますが… 当時の子どもは、こうした鉄橋の下にとどまり、汽車が上を通るのを我慢したりすることが、”こんなことしてやったぞ!”という一種のステータスのようになっていたと記録があるそうなのです。 ・・・ところで、吾一少年は、栃木市で小さい子を過ごした山本有三先生なのか? と感じる方もいらっしゃるかもしれません。 山本有三少年期≒吾一少年 説がありますが、実際にはそういうわけではありません。ですが、稲葉屋さん跡や似た名前の旅館など、栃木市内にはいろいろあるのですよ☆ ちなみに、市内には『路傍の石』にちなんだ和菓子、「吾一最中」、「路傍の石」、「たった一度」が3つあります。山本有三ゆかりの地をめぐる際、是非お立ち寄りくださいね☆ ----------------------------------------- ☆山本有三ふるさと記念館☆ 有三の愛用品や直筆原稿、ポスターや編集した雑誌などが立派な店蔵の中に置かれています。 栃木市万町5-3 TEL (0282)22-8805 開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで) 休館日 年末年始(12月29日~1月3日) 入館料 一般個人(高校生以上)200円、中学生以下 無料 交通 JR両毛線栃木駅・東武日光線栃木駅下車 徒歩約15分、東北自動車道栃木ICより約10分 ☆吾一の鉄橋☆ 栃木市野中町553 TEL :0282-20-5521 開館10:00 ~ 17:00 平日木曜休 栃木市総合運動公園のすぐ近くにあります。旧駅舎内は、スーパーカーミュージアムになっています。 ☆和菓子「たった一度」を販売しているお店☆ 武平作だんご (番組では、栃木駅前店にご協力いただきました) 栃木市境町1-22 電話 0282-24-7727 営業時間 AM 9:00~PM 6:30 ![]() |
本を読むにもぴったりの季節ですね!
今回は、読書の秋にちなんで、『女の一生』『真実一路』『路傍の石』の作者、文豪・山本有三ゆかりの地をご紹介しました。
今回は、山本有三ゆかりの地を2ヶ所まわったのですが、まずはじめに、蔵の街大通りにある、山本有三が生まれた家に行ってきました!
ご案内いただいたのは、山本有三記念会の大塚幸一さんです!
山本有三の生家は、現在床屋さんになっていて、「山本有三記念館」が隣接しています。