[MY TOWN なかがわ(2014年3月放送終了)]2012年3月22日
#25 那珂川町に眠る黄金!![]() 那珂川町を含む広大な領地を納めていた佐竹氏は、
義重の代に、優れた情報収集力と状況判断、 そして金山の開発により 一気に強力な大名にのし上がりました。 この時代 豊臣に献上された黄金のランキングでも 越後金山(現在の鳴海金山)、佐渡金山に続くほど、 八溝金山ではたくさんの金が採れたそうです。 そして佐竹氏が秋田への国替えを命ぜられた時、 八溝の優秀な金山の入り口はほとんど埋めて 隠して行ってしまったといわれてます。 空気は冷たいものの、 春の日差しを感じられる3月某日。 金の坑口跡が多く残る那珂川町 大山田上郷地区。 ここに、今でも那珂川町に眠る(!?)金を 探しに行ってきました。 案内をしてくれたのは、 馬頭郷土資料館 館長の藤田 博雄さん 那珂川町文化財愛護会 事務局長の矢内 修さんです。 山の入口からは 奥深くまで、細い道が続いています。 この 先が見えない感じが、 これから先には一体 何があるんだろう?? と期待とワクワク感が膨らみます。 ![]() いざ山道を歩いていくと、
大きな石がゴロゴロ・・・。ゴロゴロ・・・。 実は、これが金のある地層の特徴で、 鉱脈というのは、石のなかに含まれているので、 山道にも石が多くなるそうです。 山を歩いているのに、 まるで河川敷を歩いているような感覚でした。 ◆◇◆ 20分後 ◆◇◆ あれ?矢内さん。道がないんですけど・・・。 ![]() 小さいころから山に慣れ親しんだ
山のエキスパート 矢内さんは、歩くのが速い。とても速い。 いや、速すぎる。 そして、私たちには山の斜面としか思えないところを 軽やかに上がっていくのです。 矢内さんには、ここに道が見えるのか?? どんどん足が上がらなくなって、 足元のツタにさえも引っかかるようになり、 か弱そうな植物にさえ、体の支えを求めてしまいます。 オレは歩くの早ぇんだから、ゆっくりでいいんでかんね! 矢内さんの優しい言葉に甘えて、休憩していると、 いつの間にか矢内さんが あれっっいない!? 藤田館長、矢内さんは? どんどん先行って、見えなくなっちゃったね・・・。 もしかして、これって遭難?? 今週の放送はできるのか。矢内さんは無事なのか。 不安ばかりが頭をよぎります。 文明の利器 携帯電話で矢内さんに 恐る恐る電話をかけてみると 元気な声が!! 良かったぁぁぁ~。 ◆◇◆ 40分後 ◆◇◆ どうにかこうにかして、たどりつきましたが、 周りは、何の変哲もないスギ林。 金を掘っていたという坑口は、いったいどこに!? かつて 40近くあった坑口は、 震災などの影響でほとんどが埋まってしまい、 今、確認できるのは4つほどになってしまったそうです。 坑口のなかはというと、 モミジの手のように坑道がいくつにも別れており、 奥の奥まで、何㎞も深く掘ってあるそうです。 その中で、掘りだした岩石を 叺(かます)というワラで編んだ袋に入れ、 背負って山の麓の作業場まで持って帰り、 石うすで挽いて、金をとりだすという作業をしていました。 重い荷物を背負って、あの傾斜面を上り下りしていたと考えると、 本当に頭が下がります。 『 金 』というのは、藩の機密事項でもあり、 この金山で採れた金の量など、 詳細を記したものは残っていないそうです。 また、佐竹氏が秋田に国替えを命ぜられた時、 金の坑口を埋めて隠していったという説もあります。 実際に、金を見つけることができませんでしたが、 八溝金山の謎こそにロマンを感じることができました。 馬頭郷土資料館では、かつての採掘場の様子、砂金採りに使った道具など、 古代産金の歴史が展示されています。 入館料も無料ですので、ぜひおでかけになってみてください。 ![]() *-*-*-*-*-*-*-*-*-* -*-*-*-*-*-*-*-*-*-* -*-*-*-*-*-*-*-*-*
那珂川町馬頭郷土資料館 〒324-0613 栃木県那須郡那珂川町馬頭116番地5 開館時間 午前9時から午後5時まで (ただし、10月1日から翌年2月末日までは午後4時まで) 入館料 無料 休館日 ・毎月第3日曜日及び毎週月曜日 ・国民の祝日に関する法律に規定する休日 ・休日と月曜日が重複するときは、休日後直近の休日でない日 ・年末年始(12月28日から翌年1月4日まで) ・臨時休館日あり *-*-*-*-*-*-*-*-*-* -*-*-*-*-*-*-*-*-*-* -*-*-*-*-*-*-*-*-* |
古く奈良の昔、武茂郷(旧馬頭町)は
那須のゆりがね(砂金)の産地として知られ、
その金は遠く都へ献上され、
大仏の造営にも使われたと伝えられています。
佐竹藩が那珂川町をおさめていた時代には、
金の採掘も活発に行われていました。
もしかしたら、まだ金が眠っているかも!?
今回は、那珂川町の産金の歴史をたどってきました。
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