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私用で九州に飛び立っているワタナベ隊員です。
乗った飛行機は「JAL 日本航空」。
約10年前のこと。社会人になったころだ。
「よし、たくさんマイルを貯めて旅行に行こう!」と考えて、
JALとANA、2つの選択肢からJALを選択。
カードもJALにして、優待券目的で一口株主になっていた時期もあった。
(→もちろん損してます。)
報道によると、日本航空は再生機構が経営を引き継ぎ、
不採算路線の見直しや、大規模なリストラがあるらしい。
「日本有数の大企業」と思ってJALに就職した人達にとっては信じられない(信じたくない?)出来事だったことだろう。
今回、空港でもついJALのスタッフの表情、顔色が気になって、いろんなひとをジロジロ見てしまった。
男性スタッフ、女性スタッフ、ベテラン、若手、、、
彼らは・・・・・話し方、立ち振る舞い、どこを取ってもキビキビと胸を張って働いていた。
経営はガタガタで、上場廃止も近付いているが、JALの「ひと」は、ちゃんと「一流」に見えた。
なんとも不思議な気持ちのまま飛行機に搭乗すると、数分後、滑走路に向かってゆっくりと動き出す。
窓には小粒の雨。
そんな中、外で、大型荷物運搬車を操縦していたスタッフが4人、
飛行機に向かって大きく手を振っている姿が目に映った。
旅立つひとへ・・・
空で働く同僚へ・・・
毎日、何往復も飛ぶ飛行機へ・・・
「元気に、安全に、行ってらっしゃい!」 「そしてまた、無事に帰ってこいよ!」
そんな愛情のこもったメッセージを送っているようだった。
毎日やっていることで、きっと特別なことではないのだろう。
もしかしたら、サービスの一環としてマニュアルにあるのかもしれない。
でも、小雨の中、まっすぐに立って、大きく手を振る彼らの姿に、つい眼頭が熱くなった。
企業の最たる宝は「人材」だと思う。
プロとして、しっかり"仕事"をしている彼らに、リストラという形で赤字経営のツケを払わせるのは、本当に惜しい。
JALで働く人も、人間だ。
会社が危ないとなれば不安にもなるだろうし、給与・賞与の引き下げも不満だろう。
酒でも飲めばきっと愚痴のひとつやふたつこぼす。
以前、「いいなあ、大企業で働けて~」と羨望の目で見ていた友達も、
「いやあ、俺、JALに入らなくて良かったよ」なんて言っているかもしれない。
でも、今日ぼくが見た彼らの仕事現場は、
ひとりひとりが「誇り」と「信念」を持って、「自分の役割」をしっかり果たしていた。
そんな風に見えた。
(つづく)